1週間のリフレッシュ休暇がとれたので、初夏の利尻を計画。またレブンウスユキソウを探しに、礼文島にも行くことに。行ってみたら、とんでもない天国でした。もうこれ以上楽しい登山はないかもしれません。
6/28 名古屋から稚内まで移動
新千歳空港への飛行機が天候の都合により遅れており、稚内空港への乗り継ぎ便との調整がとれなくなり、着陸後、本来稚内空港まで届くはずの手荷物を新千歳空港で受け取り、次の稚内便に乗ることに。とりあえず本日の宿にチェックイン時間が遅れることを連絡。飛行機に遅れ暇ができたので、新千歳空港でうにいくら丼を食べることができました。予定通りにいかない旅も楽しいものです。
稚内空港への飛行機に乗り、稚内空港からシャトルバスで稚内駅へ。今日の宿は駅近くにある「ゲストハウス モシリパ」。夕飯は近くにある海鮮居酒屋「竹ちゃん」。タコしゃぶ鍋御膳を注文。たこ自体がとても美味しく、大満足。
6/29 利尻島に移動。自転車こいで、夕飯
朝、宿泊先で、エゾシカのカレーを頂きました。宿のご主人が猟師で、狩ってきたエゾシカをじっくり煮込んで作られているそうです。エゾシカのスジ肉以外にもいろんなものを煮詰めて作っているのか、かなり本格的なカレーで大変美味しかったです。あとのせのバターが良い。朝から大満足。
宿泊客との話で、礼文島に行くなら、花などが掲載された本を読んだほうがいいと勧められ、近くの本屋で購入。フェリー乗り場は、駅の北側にある「サフィールホテル稚内」の右側に沿って歩くと近道。
利尻へ。フェリーで。海は荒い。海から突き出た利尻がみえてきた。山は雲で隠れていたが、上陸すると雲が晴れて山の全貌が見えた。これから登る山が近づいてきてわくわくする。
到着して宿まで送迎。自転車を借りて。平日の昼間に離島で潮風に当たりながらのんびりサイクリングしてるなんて、数週間前では考えられない出来事。開放感しかなかった。ホッケのちゃんちゃん焼き。利尻を眺めながらの贅沢。
6/30 利尻山
宿の送迎で利尻山北麓野営場近くの登山口へ。森の中をぬけ、長官山へ。ここからの利尻山の眺めが良かった。北岳のように均整のとれた美しいピラミッド。
7合目まで上がってくる、海が見えてくる。
ここからは高山植物だらけで、写真を撮るのに足が止まるから全然進まない。
火成岩の荒れた地面の中にリシリヒナゲシが頑張って咲いているのが見えた。利尻島の町中には栽培されているリシリヒナゲシがいるが、健気に自生している姿を見るけることができて嬉しかった。
ロウソク岩を眺めるところにハクサンイチゲの群生(写真では見えにくいのですが、足元から崖のほうに群生しています)。
山頂ではみんな幸せそうな顔をしている。ここでの思い出は、きっと一生忘れないだろうと思う。
海を見ながら下山。明日は海の向こうに見える礼文島へ。
7/1 利尻を一周し、礼文島へ
宿のレンタカーで利尻を一周。富士野園地展望台には、エゾカンゾウが多く咲いていて、海風を感じつつも高山の雰囲気を感じることができます。ペシ岬は溶岩ドームが冷え固まってできた丘で、そのまま海の展望台になっています。溶岩ドームの頂上まではまるで山登りで、ここでも海の上で山を感じることができます。どこに行っても山と海を感じることができる、素晴らしい島でした。
利尻山
ハマナスとポンモシリ島
利尻島を一周し終えて、沓掛港から礼文島へ渡りました。この日の宿は久種湖畔キャンプ場。香深フェリーターミナルからバスに乗り、「病院前」バス停で下車。キャンプ場に着いたはいいものの、キャンプ場周辺には商店がないことに気づき、歩いてバス停近くまで戻り、一軒しかない商店へ。閉店ギリギリ間にあい、食料を無事調達。キャンプ場は湖の畔で、静かにすごせました。
7/2 礼文島 桃岩展望台
病院前バス停は左車線側にあるが、逆方向のフェリーターミナル行きもこのバス停で待っておけば、病院前の駐車場に入ってきます。(近くのペンションのスタッフに聞きました)。そもそも病院前というバス停だが、フェリーターミナルの次の停留所にも「病院前」というバス停があり混乱します。こちらは船泊病院前の「病院前」バス停。
香深までバスで戻り、桃岩展望台へ向かいます。バスの中から景色を見たかったのですがこの日は曇天。残念ながら利尻岳は見えませんでした。バスに揺られてウトウトしながら30分程度で香深港に到着。ここから桃岩展望台コースに出発。目当ては「レブンウスユキソウ」。現地の人から桃岩展望台コースのそこら中にあると聞き、本に書いてある群生地にはいかずに南部のお花畑に。
観光案内所近くの「ゲストハウスのんの」でおにぎりを購入し、準備を整え出発。桃岩展望台への遊歩道は、商店街の中から坂道を登ってしばらく歩くと見えてくるトンネル入り口の近くにあります。トンネルに入らずに、そのまま進むと遊歩道入り口の道しるべがあり、そこに入っていきます。
天気は霧。紫色の花や様々な花が迎えてくれる。なんだか幻想的な森の散歩。お花畑の規模が本州の山とレベルが違う。
霧の中、景色は何も見えないが、ずっとお花畑が続き、それがかえって幻想的な雰囲気になっていた。桃岩展望台に来ても、何も見えないので素通りし、元地灯台に向かう。そして、目当てのレブンウスユキソウが、たしかに群生していました。霧の中、雫をまとって、素朴なようで気品のある姿がいい。
元地灯台に向かうまで、天国が続く。
島の南をぐるっと廻り、香深港へ。香深からフェリーで稚内へ。稚内で「ゲストハウス モシリパ」で再度一泊。夕食は「ボリューム亭」でポークソテー。スナックのような独特なお店の中で、利尻と礼文で疲れた体に、ガッツリとタンパク質を補給。
7/3 宗谷岬、白い道、三国峠、然別湖(しかりべつこ)キャンプ場
レンタカーを借りて宗谷岬、白い道へ。案内看板をめじるしに道に入っていくと、牧場と、高原の中の白い道があらわれる。丘に登っていくと、どこまでも続く草原と大きな風車がたくさん並んている。素朴な清涼感を感じながら歩く。
また稚内側に戻り、国道40号線を南下。国道39号に入り、上川町でスーパーでジンギスカンセットを買い、層雲峡を越える。国道273号線に入り、三国峠を眺める。三国峠より少しだけ士幌側に行った緑深橋の峠側に用意されている駐車スペースあたりからの眺め。樹海に架かる松見大橋を望む景色。
広大な裾野、富士山の樹海や八ヶ岳の裾野よりも広大で、空中に横たわる道が印象的。あまりにもおおらかで、ずっと見つめていたら、あらゆる雑念を忘れてしまうようでした。
ぬかびら温泉郷で県道85号に入り、すこし迷って然別湖北岸野営場に到着。管理人の施設にはだれもおらず、人に聞いたら管理人は16時にいなくなったとのこと。湖が見える木の下でハンモックをたてて、焚き火をしてジンギスカンを食べて寝る。
7/4 帯広に出て、新千歳へ
キャンプ場をでて南下。十勝を下山していく。国道274を経由し国道241で帯広へ。朝の通勤風景を久々に目にする。ここでレンタカーを返却し根室本線で新千歳空港へ。
今回の旅行は、利尻では快晴、礼文では霧の中、その後は穏やかな天気で、天候に恵まれ素晴らしい体験ができました。少しでもタイミングがズレていたらまた違った結果になっていたと思うのと幸運だったと思うし、自分が思っていた以上に色とりどりの花や素晴らしい景色に出会うことができました。これ以上の山旅に今後出会うことはないのではないかと思います。
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